なぜ人々は週5で働くのか!?〜週5勤務の歴史をたどる〜

・なんでみんな週5で働いてるの?誰が決めたルールなの?

・週休3日でも良くない!?

・働き方改革しようよ〜

 

その気持ち…わかります。
今日はこのような素朴な疑問を解決します。

 

✔️ この記事を書いている人

あおライフあお
この記事を書いているのは、新卒1年目退職したブロガー。大学時代は民法を専攻していました。当ブログではみなさんの疑問に忖度なしでわかりやすくお答えします。

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今回は週5勤務(週休2日制)の歴史について解説すると共に、週休3日制度の是非について考えます。

 

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この記事の内容
✔️ 週5勤務の発祥
✔️ 日本での発祥と定着までの流れ
✔️ 週休3日制の是非
この記事を読めば、週5勤務の歴史を理解することができ、近年の週休を増やそうという動きについて一緒に考えることができます。
知識がふかまるたかまるっ!

週5勤務はアメリカ発祥!

きちんと歴史が残っている中で最も早く週休二日制を導入したのは、自動車会社「フォード」の創業者「ヘンリー・フォード」だと言われています。
それまでは低賃金・長時間労働が当たり前の社会において、フォードは2つの改革を行いました。

改革① 「賃金の引き上げ」(1914年)

改革前
▶︎1日9時間の労働に対して2.34ドルの最低日給

改革後
▶︎1日8時間の労働に対して5ドルの最低日給

(※賃金のレートなので8時間労働制に変わったわけではありません)

改革② 「労働時間の縮小」(1926年)

改革前
▶︎労働時間の上限なし

改革後
▶︎1日8時間・週5日の40時間労働制を導入

このフォードの2つの改革に他の会社が次々に追従しました。それには以下の理由があります。

改革①はそれまで低賃金・長時間労働が主流だった業界に革命をもたらす

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工場の労働者は会社に愛着を持ち、仕事への定着率が高まったことで、職業訓練によるコストの低下、生産性の向上という大きな成果を産む

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改革①の成功によってフォードは急成長し、経済的に大きな影響力を持つ。

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よって改革②も急速に社会に広まり、週5日勤務が定着する。

このような流れによって週5勤務が定着しました。

改革で大きな成功を収めるとみんなマネするもんね!

フォードの改革効果

 

 

それまで低賃金・長時間労働が主流だった社会においてフォードの改革がどのような効果をもたらしたのかを解説します。

 

従来の「低賃金・長時間労働」について

労働者は消費をするための経済的余裕はもちろん、長時間労働によって時間的余裕もなかった。

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人々は物や娯楽に飢えている状態。

改革後の「高賃金・長時間労働の抑制」について

労働生産性の向上によって商品の価格はどんどん低価格に。

労働者は高賃金によって経済的余裕が生まれ、さらには余暇の時間が増えたので時間的余裕も生じた

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労働者の溜まっていた欲望が爆発的な消費が!そして他の産業もこの動きに追随!

⬇️

経済全体が発展

フォードの改革は経済全体の発展というとんでもない効果をもたらしたのね〜

 

やっぱりアメリカ発祥なんだ!じゃあ日本ではどこから始まったの?

 

ということで日本でのルーツに迫ります!

日本での発祥は松下電器から!

日本では1965年に松下電気が週休2日制を導入したのが最初の事例と言われています。

米国流のやり方に感心した創業者松下幸之助が

経営の神様」松下幸之助氏は何を語ったか:日経ビジネス電子版
「海外企業との競争に勝つためには休日を週2日にし、十分な休養で心身の疲労を回復する一方、文化生活を楽しむことが必要だ」
と考え、週休2日制の導入を宣言しました。

社会には80年代後半から徐々に浸透

 

松下電器は労働日を減らして生産性を上げることで大きな飛躍を遂げました。ただ、そこから社会に浸透するまでには30年以上かかっています。

✔︎ 1987年の労働基準法改正から徐々に…

当時経済的に絶頂期だった日本ですが、多くの諸外国との「貿易摩擦」を抱え、「日本人は働きすぎ」という批判が巻き起こっていました。

政府はこれを緩和するために

1日8時間・週48時間以内 という規定を

1日8時間・週40時間以内 に緩和しました。

ここから週休5日の流れが徐々に浸透し始めます。

週休5日への主な動き

1987年:労働基準法改正

1989年:銀行が土曜日の窓口業務を中止に

1992年:国家公務員が完全週休2日に

2002年:公立学校に週5日制が導入

これによって徐々に「土日は休み」という意識が浸透してきました
ですので日本における週5勤務・週休2日は意外にも歴史が浅いといえます。

これからは週休3日制!?

 

2016年にヤフー・ジャパンが週休3日制を導入する意向を発表したことで大きな話題になりました。また、ユニクロを展開するファーストリテイリングでは地域限定社員に「1日10時間×4日」という週休3日制をすでに導入しています

 

あお
政府レベルでも週休3日制導入について話が持ち上がってますよね!

同じ仕事に週5日取り組むよりも、週4日取り組む方が生産性が高くなるという研究報告もあります。

日本では歴史の浅い週休2日制ですが、働き方改革の必要性は依然叫ばれています。
そして現在コロナ不況によって経済的余裕もなく、物理的な移動もしにくくなっています。
収束後、フォードの例を参考に、社会全体で週休3日制に取り組むことで消費を促すという動きもあってもいいのではないでしょうか?

コロナウイルス収束後の経営者の判断に注目したいところですね。

今回は以上です!

 

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